JE1DNG 池田OMの製作記

3月25日にキットが到着し、4月に事前準備していたため、5月の連休には余裕で
完成させる予定だったのですが、大幅に遅れて、昨日6月2日に、やっと完成しました。

組立自体は、5月の連休中に完了していたのですが、マイクのPTTボタンを押すと、
バイアス調整用に挿入したテスタで約930mAの異常電流が確認され、出力もマイク無音時
に約12W出ていました。もちろん、ファイナルIRF640のバイアス調整VRは、CCWに絞り
切った状態です。

結論としては、原因は2SC3357の動作不良(C-E間で電流がOFFになっている状態)で、
取替えて正常化しました。ちなみに、2SC3357のE,B,Cの電圧値は、下記でした。
取替前:2SC3357のE=0.0-0.1mV, B=1.36V, C=7.95V
取替後:2SC3357のE=0.33V, B=1.09V, C=7.09V (←ほぼ組立マニュアルの表の値ど おり。)

当初は2SC3357は被疑箇所として考えていなかったため、解決にたどり着くまで、結構
遠回りしてしまいました。一番疑っていた2SD882やIRF640を順番に取替えて、外した
状態も含めて、その都度各所の電圧値などを確認したり、スイッチング電源から電池
に変えたら値が改善(電池12Vの場合は、テスタの電流値約670mA、出力約5W)したので、
電源ノイズを疑ったり、BFO調整不良でキャリアが出力されているのではないかと考えたり
・・・と悩んでいろいろ取替えや調整をしてみました。
約930mAの電流と出力約12Wの異常事象が観測されたのは、2SC3357の動作不良時に、
2SD882を中心に発振を起こしていたのではないかと思うのですが、正確には捉えることは
出来ませんでした。振り返ると、2SC3357のE,B,Cの電圧値で、もっと早く動作不良に
気づくべきだったと反省しています。(ちなみに、2SC3357はマルツパーツで入手 できました。)
マイクアンプは未だ組み込んでいませんが、パワー計ではピークで10W位振れていました。

JO1ACWマニこうさんのホームページを見て感動して、デジタルオシロ(中国製Atten ADS1102CA 
←本当はこれも5月の連休に使用開始を想定していたのですが・・・)を 勢いで買ってしまったので、
今後はHF出力の波形を見たり、2 Tone Generator (PC フリーソフト利用)での調整にチャレンジしたり、
VXOもレンジを広げると少し不安定 なので、DDS化できないか等、いろいろと思いが膨らんでいるところです。

SSBトランシーバを製作するのは、今回が初めてでした。進捗がブロック毎に確認でき、
いろいろと学べて楽しめる素晴らしいキットをご紹介・ご頒布頂き有難うございました。
また、ホームページで種々の関連情報をご発信し続けて頂き、有難うございます。


■中国CRkit Rongさんからのメール

I found JE1DNG issue fix of oscillation. This issue was reported 3 times before.
I myself found one when I was building for the 20 meter band version.
Other two were reported from USA.
I agree that C3357 might be an issue, that's why I am now using best possible C3357,
but it might not be the root cause. Actually I tried to replace with a good C3357 but the strong oscillation remains.
Later on, I replaced Chinese toroids with American toroids and the issue is gone.
Let's monitor if there is any further report on this.
ということで、トロイダルコアが変更されたあとのキットでは起きにくいと思われます。